コミュニケーションツールについて | 情シスのお仕事(2019年度改訂版)

コミュニケーションツールについて | 情シスのお仕事(2019年度改訂版)





対象とする読者

・Web会議とかチャットツールを業務で使いたいと思っている現場の人
・Web会議とかチャットツールがよくわからなくて使いたくないと思っている現場の人
・そんな人たちに悩まされている情シス
・情シスへの転職を検討している人
話の要点
・コミュニケーションツールにはそれぞれ長所・短所がある。
・新しいツールが「便利だから使う」のか、「使って便利にする」のか、導入目的を明確にする。
・コミュニケーションは繋がってなんぼ。「情報の共通性」を意識することが大事。

今回の「情シスのお仕事」はコミュニケーションツールを取り上げます。
改めて「情シスのお仕事」で取り上げる弊社情シスの業務範囲を貼っておきます。
各業務を紹介する記事のリンクになっているのであわせて見ていってください。

1.デジタルシフトマネジメント(計画)
2.デジタルシフトマネジメント(業務改革)
3.デジタルマーケティング管理・保守(MA、Web等)
4.営業支援システム保守(SFA、CRM)
5.基幹業務システム保守(ERP、PJ管理等)
6.バックオフィスシステム保守(人事給与、財務会計等)
7.コミュニケーションシステム保守(ファイル転送、チャットツール等)★今回はココ
8.内部システム保守(AD、グループウェア)
9.情報セキュリティ(個人情報管理、資産管理、ウイルス対策、教育等)
10.ソフトウェア管理(ライセンス、バージョンアップ等)
11.ハードウェア管理(パソコン、サーバ、スマデバ、ネットワーク機器等)
12.ネットワーク管理(無線、拠点内LAN、拠点間VPN、インターネット)
13.その他インフラ(電話/FAX、プリンタ、プロジェクタ、デジカメ等)
14.上記1~13についての問合せ対応

コミュニケーションツールを分解してみるとこんな感じです。

・メール
・Web会議
・チャット
・ファイル共有

スマホやタブレットなどのモバイルデバイスもコミュニケーションツールに該当しますが、そちらはハードウェア管理の方でお話ししたいと思います。
各ツールについて、個別で取り上げている記事もあります。
弊社では既に別記事でも紹介しているようにグループウェアとしてGSuiteを利用しているため、メールはGmail、Web会議はHangoutsMeetを利用しています。

↓↓GmailとかHangoutsMeetとかのTipsを纏めています↓↓

情報共有という意味ではGoogleカレンダーやGoogleドライブもコミュニケーションツールとしての役割もありますが、そのあたりはグループウェアとして別の話で取り上げたいと思います。

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ビジネスにおけるコミュニケーションツール利用について

ツール毎に長所・短所がある

企業の業務においては対面、電話、メール、Web会議、チャット、様々な手段でコミュニケーションを行います。

様々な手段があるのは便利な一方、それぞれの長所短所を考えずに使うと非効率だったり正しく情報が伝達されない恐れがあります。以前チャットツールの話を取り上げた際に、電話・メール・チャットの長所短所の話をしました。

何故チャットツールを使うのか

例えば対面でのコミュニケーションは相手のリアクションや空気感など情報量が多い反面、双方のスケジュールを調整したり地理的制約で頻繁に顔を合わせるのが困難な場合もあります。また議事録等の証拠を残さないと言った言わないになる可能性もあります。
込み入った話や詳細な質疑等が必要な決議事案などは対面がいいと考えます。また相手との距離を詰めたいような場面ではあえて対面で話をするほうが効果的だったりします。

対面のメリットを活かしながら地理的制約を緩和させることができるのがビデオチャットやWeb会議と呼ばれるツールです。電話との違いは大きく3つあると考えます。

1.顔が見える
2.1対1だけではなく1対1対1、1対n、n対n等複数名の同時コミュニケーションが可能
3.相手の顔・音声と同時に資料共有が行える(同じ資料を見ながら話ができる)

Web会議を利用したことがある人は経験があるかもしれませんが、例えば相手側に聞こえないように内輪で相談する時にマイクをミュートにしたり、多人数参加だと1人1人の顔までは見えなかったり、対面の全てを代替できるというわけではありません。
逆に経営方針発表やキックオフなどのイベント、全員に受講してもらいたい教育やセミナーなどをWeb会議で配信することで、行きたくても行けなかった人も情報を共有することができるなどのメリットがあります。

そのコミュニケーションツールは本当に必要か、有益か

企業においてコミュニケーションツールを導入しようとするとします。働き方改革の実現ツールとしてコミュニケーションツールは大いに期待されており、検討している企業も多いのではないでしょうか。導入検討を進める上で検討しなければいけないことがあります。

ツールにはそれぞれのメリット/デメリットがありますが、「コミュニケーション」と一括りにすればどれを使ってもコミュニケーションを取れないことはありません。裏を返せば「新しいツールを使わなくても既存の方法でコミュニケーションを取ることは可能」ということにもなります。

コミュニケーションツールを利用する場面を社内コミュニケーションと社外コミュニケーションに分けてみます。

社内は恐らく最も頻繁に情報伝達・共有を行う相手でしょう。
そこまで規模が大きくない中小企業になると、最も手っ取り早い手段が対面⇒見当たらなかったら電話⇒電話に出なったらメールくらいの形になります。実際拠点が分散していなかったり、社内にいることが少ない社員を多数抱えているわけではない会社にWeb会議が必要な必然性はそこまでないかもしれません。
出先の営業さんに連絡が取るのに電話かメールで事足りているのに、無理にチャットツールを利用する必然性も感じにくいかもしれません。

社外とのコミュニケーションでは、「情報の共通性」を意識する必要があると考えます。「情報の共通性」は「同じ情報を、同じように取得することができること」と考えていただければ良いかと思います。

例えば特定のソフトでないと閲覧できない拡張子のファイルでドキュメントを送付されるとファイルが開けず情報が閲覧できません(拡張子「JTD」でピンとくる人はこちら側の人です)。古いソフトではなく逆に新しすぎて対応できないものもあります。
チャットツールでも触れましたが、例えばLINEは相手もLINEを使っている必要がありますし、HangoutsMeetは双方がGoogleアカウントを保持していることが前提です。LINEもGoogleアカウントもデファクトと言っていいくらいに普及しているとはいえ、ビジネス利用を許可しているかどうかは企業の方針にもよります。
こちらが使っているコミュニケーションツールやソフトが、必ずしも相手も使っているとは限らない、双方が共通して利用している・利用できるツールを使うことで「情報の共通性」が保たれます。

対面や電話、メールは、「情報の共通性」を意識することなくコミュニケーションを行えるという点が大きなメリットです。取引先や顧客の数が多いほどこのメリットは重要になります。相手によってコミュニケーション手段を変えるのは手間もかかるし、網羅性(全ての相手に連絡したかどうか)を確認しにくくなります。

新たなコミュニケーションツールの導入や普及を試みた時に、こうした既存コミュニケーション手段のメリットが阻害要因になる場合があります。「阻害」とは言ったものの、実際に「それを使う意味・価値があるか」をもう一度検討してみたほうが良いと言うこともできます。「使い方がわからない」「慣れない」「面倒くさい」は効果の訴求や慣れの問題もありますが、「電話やメールではなく別のものを使う意味・価値があるか」は根本的な問題です。拠点が1箇所しかない会社にWeb会議が必要か、対外的な利用に耐えうるのか、そもそもどういう用途で利用することを想定しているか、導入する価値を今一度振り返ってみましょう。

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重要なのは「円滑なコミュニケーション」


新たなツールで現在のコミュニケーション方法を置き換えようとすると、上記のようにそれ相応のメリットを訴求する必要があります。つまり「便利だから使う」になります。逆に現在のコミュニケーション方法自体を見直して新たなツールを活用したコミュニケーションを創造する「使って便利にする」も十分な導入意義になります。

拠点が1箇所しかない会社で今行われている対面の会議があります。置き換える発想だと、会議自体を行うためにWeb会議システムを使おうとするので「価値がない」となるでしょう。逆にWeb会議で自席から個別で報告を行って、対面の会議そのものを廃止するのであれば、多くの人の拘束時間を解放することができて「価値がある」ものにできます。

どのシステムの話をしても同じ結論に行きついてしまう感はあるのですが、現在の手順・行動をシステムに置き換えるのではなく、システムに合わせて手順・行動を変えていくことで業務効率化を図ることが今日本企業に求められています。

その一方で「情報の共通性」も軽視してはいけません。IT側にいると忘れがちですが、世の中の企業の大部分はSlackもTeamsも知りません。逆にかなりの企業はFaxを使っていません(でも実は結構残っている)。ビジネス上の意思疎通がしたいだけなのに「御社まだOffice365じゃないんですか?」とかマウント取ったところで逆に心証が悪いだけです。

ツールはあくまで手段であり、重要なのは円滑なコミュニケーションを効果的・効率的に行えることです。

便利になるに越したことはありませんが、自分だけ便利になって相手が付いて来ていなければ結局コミュニケーションが正しく行えない状況になりかねません。例え社内利用に限定したツールであっても、「マニュアルがあるんで読んでください」だけで全員が使えればいいですが、そうではないことがわかっているのに手を打たないのであれば利用は定着しないでしょう。それでは海外システムを担いで箱売りするけど運用・活用の面倒を見れないどこかのSIerと変わりません。

説明会を行う、参加できない人には動画で撮影しておいて配信する、各部署の協力者(という名の責任者)に個別フォローをお願いする、無理やり利用局面を作る(全社Web会議配信、防災訓練の安否確認にチャットを使う)等面倒だけど手立てはあります。それでもやらない人もいますが、根気強く続けることも重要です。周りが全員使い始めれば、嫌でも使わざるを得なくなります(強制的な「情報の共通性」とも言えます)。

そしてこれこそがコミュニケーションツールに対する情シスの最大の仕事、「布教」なのです。
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