ひとり情シス関連の書籍の紹介 | ひとり情シス事情

ひとり情シス関連の書籍の紹介 | ひとり情シス事情

イントロダクション




大体月に1回くらいのペースでお話をしてきている「ひとり情シス事情」ですが、「ひとり情シス」の経験は人の数だけあります。
SNSのつぶやき、IT系サイトの記事など、色んなところで見かけることがあります。

ベンダー側で作り手や売り手だったSEからユーザー側の情シスへの転職を検討している人にとって、転職先の企業の業務や待遇は当然ですが、こうした経験・体験も貴重な判断基準になります。
今まで主にお客さんとして接してきた情シスが日々どのような業務を行っているのか、社内での位置付けや成長性・将来性はあるのかなどリアルな情シスの姿を知っておくことで、転職してから「こんなはずではなかった」というようなギャップを軽減することができます。

もちろん全てが同じ体験・経験ではありませんし、その全てが全員にあてはまるものでもありません。
「ひとり情シス」というとネガティブな単語のように捉えられがちですが、人によってはあながちそうでもない面もあります。

そうした様々な情報の全てを鵜呑みにするわけにもいかないと思いますので、書籍になっているものを幾つかご紹介したいと思います。
書籍のメリットは、文章が概ね体系的で一貫性があること、わざわざ出版してまで伝えるだけの価値がある内容になっている(可能性が高い)ことなどが挙げられます。

また、既に情シス(ひとり情シス)の方にとっても、自身の置かれている状況がどのような位置付けなのか客観的に知る機会にもなります。
日々の刹那的なつぶやきもそれはそれで真実ですが、業界研究と思って一読してみることをお勧めします。

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ひとり情シス関連の書籍の紹介

ひとり情シス | 清水博 著

DELLはひとり情シス向けのソリューションに力を入れており、清水さんはひとり情シスセミナーなどを開催されている方です。
多くのひとり情シスの方との対話や経験などが集約された、「ひとり情シス総論」のような位置付けの本になっています。

ひとり情シスの背景や実態の統計から、タイプ別対策や今後求められるものなど多岐にわたる内容になっています。
これから転職を検討されている方だけではなく、既にひとり情シスだという方も今後自身がどこを目指していくかを考えるきっかけにできるのではないかと思います。

「ひとり情シス」虎の巻 | 成瀬雅光 著

成瀬さんは実際にひとり情シスとして200台近いサーバの管理や業務システムの内製まで行った「スーパーひとり情シス」と言っていい方です。
ITPro(現日経 X Tech)での連載「ひとり情シス顛末記」などもあり、その筋では知られた方でしょう。

内容としてはIT部門が消滅したところからはじまり、ひとり情シスとして様々な問題を解決していく体験談です。
ひとり情シスを「多能工エンジニア」に昇華してひとりでなんでもできてしまうことの喜びを感じる、「ひとり情シス」の負の部分を払拭するような内容なのですが、環境があまりに特異(サーバー200台って一般的なユーザー企業はおろか、IT企業でもほぼお目にかからない)だったり、「一般的な『ひとり情シス』」とはやや趣が違う部分もあるかとも思います。

逆にひとり情シスの負の部分ばかり見て敬遠している方にこそお勧めかも知れません。
技術者としてのやりがい、成長という点では、恐らく他に例が無いほどの体験記でしょう。

システムの問題地図~「で、どこから変える?」使えないITに振り回される悲しき景色 | 沢渡あまね著

直接的に「ひとり情シス」についてではないですが、システム開発における問題点をユーザー側とベンダー側の両面から説明された良書です。
私自身もどちらの立場も経験している人間なので、共感できる点、身につまされる点が多々あります。
目次の文言を見るだけでもシステム導入を経験したことがある人なら、必ずどれかに引っかかるのではないでしょうか。

目次:
1丁目 「だれのため?」「何のため?」のシステム
2丁目 無駄にハイスペック
3丁目 「とりあえず作っとけ!」
4丁目「抜け」「漏れ」だらけ
5丁目 「俺ら,ITシロウトだから!」
6丁目 必ず火を吹く
7丁目 「仕様ですから」「言われていませんから」
8丁目 システムの仕事にいい人材が集まらない

「問題地図」ではあるけど具体的な解決策が示されていない、というような書評も見かけますが、いきなり異動で情シスになった人などが「システム導入ってどんなことが起こるか」を感じるにはうってつけでしょう。

先ほどの成瀬さんの本が情シスのプラス面だとすると、こちらがマイナス面の本になるかもしれません。
どちらも事実ですが、あくまで一つの事例です。

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あとがき

他にもIT系サイトも加えると、ITmediaの「俺たちの情シス」という連載企画なんかもあります。

システムに関わる職種でありながらなかなか実態が世に知られることの少ない情シス。
情シスでない方も一度読まれてみてはいかがでしょうか。
情シスの見方が変わるかも知れませんよ。

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