可用性、性能・拡張性から見たGSuite | 非機能要件で見るGSuite(1)

可用性、性能・拡張性から見たGSuite | 非機能要件で見るGSuite(1)

イントロダクション

これまでGSuiteの機能的な特徴であったり、Google関連Tipsによる利活用・効率化の促進を紹介してきています。それらについては以下ページにまとめています。

便利だ便利だと言ってはいるものの、万人平等に便利なものはこの世に存在しません。GSuiteが最大限に効果を発揮できる場合もあれば、そうでもない場合もあります。
そこで今回は個別サービスから一歩ひいて、全体の運用を考えた上でGSuiteのメリット/デメリットを考えていきたいと思います。

最後に私が最近感じている「ITのユーザーシフト」についてお話できればと思っています。
多分4回くらいのシリーズになると思いますが、お付き合いの程よろしくお願いします。

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GSuiteのメリット/デメリット

非機能要件から考えてみる

当ブログでは非機能要件について事細かに解説している記事もあるので、せっかくなので非機能要件でGSuiteを見てみましょう。ちなみに非機能要件についてはRFI/RFPの紹介の中でまとめてあります。

個別機能(=機能要件)は知っている人にとっては便利であることはある程度わかっています。ただそれはGSuiteとしてというよりGoogleサービス全般についてです。
GSuiteと無料のGoogleサービスにおいて、公開範囲をドメイン内に限定できる以外に機能の差異はほぼありません。企業・団体にGSuiteをグループウェアとして導入する際に検討すべきは非機能要件です。

非機能要件の項目毎にメリット/デメリットを一覧にしてみました。
結構分量があるので、今回は背景色を黄色にしている箇所についてお話していきたいと思います。

表1:GSuiteの非機能要件から見たメリット/デメリット

メリット デメリット
可用性 ・365日24時間提供のクラウドサービスであり、停止の心配はほぼ無い。
・サポートが365日24時間実施される。
・機能単位でのトラブル(停止ではない)が時折発生するが、復旧目途がわからない。
性能・拡張性 ・ネットワーク速度以外の理由で性能が低下することはほぼ無い。利用者の増減による性能変動を考慮する必要が無い。
・ユーザー数の増減に対してアカウント数をフレキシブルに調整できる。
・性能面に関する拡張は不要だが、利用者数の増加=アカウントの追加が必要。アカウント数が増えるほどランニングコストは増加する。
移行性 ・ドメインさえあればフルサービスが揃った状態でサービスが開始できるので、導入・立上げが非常に速い。
・他のメールからGmailにメールを移行したり、ドキュメントをGoogleドライブに移すことは可能。
・既存メールサービスと並行してGmailでメールを送受信させることもできる(「他のアカウントでメールを確認」)ができるので、移行期間を設けることができる。
・Google関連サービスに関するある程度の知識があれば立上げはスムーズだが、懇切丁寧なマニュアルは無いので知らない人には一から理解してもらわなければいけない。
・システム管理者での一括でのデータ移行はできない。個々の利用者にて移行を行う必要がある。
・「他のアカウントでメールを確認」は元のメールサービスに対して定期的な問合せをかけるため、受信にタイムラグが生じる場合がある。
セキュリティ ・Gmailのセキュリティレベルが高い。
・通常使われているデバイス以外からのログインの検知や二段階認証等により外部からの侵入に対しては高いセキュリティを持っている。
・IP制限やデバイス制限ができず(モバイルを除く)、内部統制には他のサービスの併用が必要。
システム環境・エコ ・災害等に対しては複数サイトでの管理により十分な継続性が確保されている。 ・インターネットを経由したサービスなので、データセンターや企業側以外の災害(ネットワーク等)により使えなくなる場合はある。

過去の記事で既に触れている内容もあれば、今更言わなくてもわかっているよという内容もあると思いますが、一応各項目ごとに詳細に触れていきたいと思います。

GSuiteの可用性

メリット:365日24時間提供のクラウドサービスであり、停止の心配はほぼ無い

GoogleCloudヘルプ「信頼性」

このページにほとんど非機能要件のメリット揃ってるんですけどね…。
長いので要約して紹介することにします。

「Gmail可用性99.978%」とあり、その他のサービスも軒並み可用性99%以上になっています。GSuiteも無料のGoogleサービスも基本は同じですが、データセンターは高い冗長性の構成になっており、止まることはほぼありません。
バックアップについても複数のデータセンターで管理しているため、仮に1台のサーバが故障しても復旧のための停止やバックアップ/リカバリは無いものとなります。

多くのクラウドサービスが同様の内容をうたっていますが、それでも「夜間メンテナンス」はたまにあります。Googleサービスは世界展開をしているため、常に世界のどこかでは利用ピークを迎える時間帯のため、「夜間メンテナンス」も存在しません。

メリット:サポートが365日24時間

メール受付はともかく、電話問合せの受付が24時間なのは凄いと思います。
ちなみにチャット受付は日本では24時間サービスではないのであしからず。

デメリット:機能単位でのトラブルが時折発生するが、復旧目途がわからない

GSuiteの保守ベンダーからGSuiteの障害情報をメール通知してもらっているのですが、結構な頻度で来ます。全体が止まっているわけではなく、個別サービスの1機能の場合がほとんどですが、わりと頻繁にメールが届く印象です。
社内であまり運用していないサービスに関連するものも多く、読み飛ばし気味なので詳しい件数は覚えていませんが、そこそこ来ます。月曜日に出社すると、金曜日の夜から時系列で「障害発生」から「復旧」までの連絡がメールで来ていたりします。

こういった通知サービスを使っていても、障害の復旧目途については復旧するまでわからないという状況です。復旧速度が遅いというわけではないのですが、社内に通知を出そうにもどれくらい使えない見込かは必ず聞かれます。「ちょっとわからないです」は自分のせいでは無くてもなかなか答えづらいです。

一応「GSuite ステータス ダッシュボード」というページに障害情報等は通知されていますが、やはり復旧目途はわかりません。

GSuiteの性能・拡張性

メリット:ユーザーの増減による性能変動を考慮する必要が無い

GSuiteも無料のサービスも同じ機能ということは、同じようなインフラ基盤で動いていると考えるのが妥当でしょう。
何千万人という人が利用しているサービスに、御社の新規入職者が5人いようが10人いようが性能に影響などあるはずがありません。

メリット:ユーザーの増減に対してアカウント数をフレキシブルに調整できる

GSuiteアカウントは1ユーザー1IDです。追加は1ID毎に、どんなタイミングで行うこともできます。社員数の増減があった場合に、必要に応じたアカウント数を維持することが容易になります。
これは移行性の話かもしれませんが、退職者の保持していたデータを丸ごと他のユーザーに移しておくこともできるので、退職⇒移行⇒データ削除を早期に行うことができます。

デメリット:アカウント数が増えるほどランニングコストは増加する

1ID毎の契約ですから、当然アカウント数が増えれば増えるほど費用は増えます。
オンプレミスで導入したようなシステムであれば、何人増えようがユーザー登録するだけで良いです。
アカウントを持たなくてもいい人=メールアドレスが不要な人がいれば付与しないということもできますが、基本的にメールが全てGmailになるので、メール利用=GSuite契約となります。

ベンダーで契約した場合、スケールメリットで若干単価を下げてくれることもありますが、例えばメールアドレス数×5年の費用と他のグループウェアの導入費用で比較してみる必要はあります。提供サービス内容により若干割高になる程度なら許容されるかもしれませんが、大きな開きがあれば、その費用差分を埋められるだけのメリットが無いといけません。

中小企業向けというのは、アカウント数が少ないので他システムより費用が割安になるという理由もあります。

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中締め

今回のシリーズは情シスあるいは経営層の判断としてGSuite導入の是非を図る上でのメリット/デメリットのお話になります。個別機能については、以前の記事をご参考いただくとともに、実際にGSuiteを利用してみてはいかがでしょうか。

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