ハード・ネットワーク・ソフトライセンス等について | 情シスのお仕事(2019年度改訂版)





対象とする読者

・情シスの仕事が気になっている人
・会社支給のパソコンのスペックに不満のある人
・他社の情シスが何をやっているか気になっている情シス
話の要点
ハード管理はPC調達、スマホ管理、サーバ管理等。PCの調子が悪いのはいつものこと。
ネットワーク管理はLAN更新、無線LAN管理、インターネット接続等。ネットワークの調子が(以下略)。
ライセンス管理はソフト(Office)やクラウドのアカウント管理等。Excelの調子(以下略)。

今回の「情シスのお仕事」はハード保守、ネットワーク保守、ソフトウェアライセンス等を取り上げます。
改めて「情シスのお仕事」で取り上げる弊社情シスの業務範囲を貼っておきます。

本来この辺を纏めてお話すべきじゃないとは思うのですが、以下の理由で1回に纏めてしまいました。

1.資産管理はしているが、直接ハードメンテナンスをする機会はあまりない。
2.ネットワーク不調の対応はしているが、大規模な構築を自力でする機会があまりない。
3.情シスで管理しているソフトはOfficeのボリュームライセンスくらい。サブスクリプションの管理もしているけど、紙幅を割くほどではない。
4.このままのペースだと2019年中に最後まで辿りつかない

…8月に書き始めたころには無理のないペースでいけると思ったんですけど、色々寄り道している内に2019年もあと半月になってしまいました。
とはいえ実際に各テーマで1回分お話ししようとすると冗長になってしまいそうなので、ちゃちゃっと纏めてしまおうと思います。

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ハードウェア調達・保守について

パソコンは半年1回更新→5年で全台入替


社内のパソコンは全部で数百台あります。
私が情シスになりたての頃、機種やスペック、調達方法や契約時期など全てが混在しており、資産管理すらままならない状態になっていました。
「リース延長のほうが安いから」という理由で8年落ちのノートパソコンが使い続けられており、業務継続の維持すら危ぶまれるような環境になっていました。

「支給されたパソコンのスペックが低い」と言ってCPU Core-i5、メモリ8GB RAMで文句を言っているエンジニアの方のつぶやきをSNSでお見かけしますが、明日壊れたとしても修理可能な部品が既に存在していないようなパソコンを業務利用し続けている会社が中小企業にはざらにあります。

まず着手したのがパソコンを調達元やスペック、契約期間等で10個にグループ分けして、半年に1回1グループずつ更新していく計画を立てることでした。
計画を説明していく中でわかったのは、経営層がPCへの投資をケチっていたのではなく、パソコン更新の必要性を誰もきちんと説明していなかっただけでした。
中小企業とはいえ社長が数百台のパソコンのスペックや利用年数をいちいち把握しているわけがありません。なぜ必要なのか、どのような計画で更新しようとしているかを費用感も含めて説明したらすんなり承認されました。

計画の途中にはWindows7サポート終了期限もあるため、Windows7のパソコンは2019年中に更新を終える必要がある等、計画化するだけでも一苦労でしたし、いざ更新するというタイミングになって特定端末の更新時期の前倒しや延長等の細々した調整が発生しましたが、Windows10への完全更新まではなんとか完了しました。

パソコンのスペックや機種はある程度グレード分けして同系統に揃えていますが、更新周期が軌道に乗り始めたので、今度は用途による細分化に着手していきたいと考えています。

スマホは一括レンタル契約


社有携帯のスマートフォン化は以前の記事でも紹介しました。
Android for Work + MDMでばっちりアプリ制限かけています。
アプリは申請によって特定ユーザーに許可を出すルールにしています。

法人一括レンタル契約のメリットは、機器故障の際に代替機を届けてくれることです。
MDMの初期設定等があるので、個人が携帯ショップに持ち込んでも対応してもらえませんが、連絡があって1、2日ではキッティングまでして渡すことができます。
またデータ通信量が一定の値を超えた場合の通知メール等も設定できます。

サーバもあるにはあるけど

オンプレのサーバは社内ActiveDirectoryサーバが2台あります。
メーカー保証で半年に1回ハード点検もしてもらっていますが、今のところ不調は発生していません。

業務システムは全部雲の上(=クラウド)に行かれました。
現環境のリフト&シフトではなく、サービス提供型Webシステムへの切り替えのため、パブリッククラウドやプライベートクラウドすらほとんどありません。
AzureVM環境はありますが、それも既存移行ではなく新規サービスのためです。

なんか自分の手柄っぽく書いていますが、私がやったのは前任者のやり残しの数台で、それまでにほぼ全てのサービスは移行が完了していました。
ここには経営層の強い意志が働いていたようです。かなり早い段階からオンプレミスのシステム更新を捨て、「利用する」方へ舵を切ったそうです。
理由は「中小企業にとって、立ち上げが早くて、最新機能が常に更新され、乗り捨ても簡単なクラウドシステムはメリットしかない」というシンプル且つ明確なものでした。

結果として弊社情シスはサーバーのお守りやそれに載っているシステムのお守りがほとんどありません。結果として業務改善や経営判断へのIT・データ活用やデジタルマーケティング等の本来専門外の領域まで手を伸ばすことができるようになりました。

技術者としてどうかと思われるかもしれませんが、技術者もプログラミングやサーバメンテを一生しているわけにはいきません。技術で突き抜ける方法もありますが、IT・デジタルでビジネスインパクトを作る方向に舵を切ることもできます。

「パソコンの調子が悪い」は挨拶代わり


とはいえハードのお守りが全くないわけではありません。
数百台とパソコンがあれば日々どこかで不調が発生します。

「パソコンの調子が悪い」という曖昧な連絡を受け、原因調査のための現象切り分けを行ったり、時にはコマンドを叩いたりもします。
「調子が悪い」の原因が、ノートパソコンを省電力モードで使っていただったこともあるし、不要ファイルをローカルに溜め込みすぎていたこともあります。

そんなパソコンの不調調査とビジネスインパクトを同時に考えることを煩わしいと思うか醍醐味と思うかが、情シスへの適正を測る一つの基準なのかもしれません。

ネットワーク保守について

幹線のLANは5年かけて全更新


こちらもパソコンと同様で、社屋内の幹線のLANケーブルとハブ等のネットワーク機器の更新を5年がかりで全更新するスケジュールを立てて実行しています。

パソコン程頻度が高いわけでは無いので常時同じサイクルで行うわけではないのですが、一旦すべて更新しながらドキュメントを整備していかないと、現状のネットワークが誰も正しく把握できておらず、順番に全部やり替えることでネットワークを詳らかにしておこうというのがもう一つの目的です。

LANケーブルやハブなどにも耐用年数はあります。特に幹線のLANはパイプシャフトや壁内等に埋設されている場合があり、断線や不調が起きても簡単に付け替えることができません。
定期的な更新とメンテナンスを欠かさないようにすること、ドキュメントをきちんと残して不調箇所の切り分けができるようにすることが必要です。

無線LANの良いところ・悪いところ


無線LANトラブル対応実記という記事で以前紹介しましたが、社内のPCからのネットワーク接続は全て無線LAN化しています。

配線による制約が無いため利用においては便利なのですが、不調時の切り分けが難しいのが難点です。
実線が無いので実際にどの無線アクセスポイント(=無線AP)と繋がっているのか無線APの管理画面に入って確認したり、5GHz対応の無線子機なのに5GHz帯に接続できなかったり、現象は様々です。

インターネット回線は集約済

閉域網内抜けインターネット接続についてという記事で紹介した接続方法は弊社で実際に利用しているインターネット接続方法です。
前述の通りほぼ全てのシステムをクラウド利用に移行したため、ネットワークがボトルネックになる可能性が非常に高い状態でした。

そのためインターネットの出口を本社一か所に集約する方式を取らず、閉域網内から直接接続することで、どこかのネットワーク不調が全社に影響したり、トラフィックに影響することが極力起こらない環境に変更しました。

「ネットワークの調子が悪い」も挨拶代わり

パソコン同様にネットワークもよく問い合わせが来ます。

主に「パソコンの調子が悪い」=パソコンの動作が重たい、「ネットワークの調子が悪い」=インターネットに接続できない、あるいは表示が遅い、のような傾向なのですが、必ずしもそれに該当しないケースもあります。

そんなネットワークの不調調査とビジネスインパクトを同時に考えることを(以下略)。

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ソフトウェア管理について

Officeは未だボリュームライセンス


GSuiteの話は散々してきていますが、MicrosoftOfficeの話はあまりしていません。
何を隠そう(隠すこともないんですが)、弊社のOfficeはOffice2016のボリュームライセンスなのです。

ひとり情シスからふたり情シスになった話という記事で「ライセンス関係はなんとか違反にはなっていないとはいえこちらもバージョンアップが大幅に遅れています」とさらっと書いていましたが、私の入社時の社内の半分以上はOfficeは何とOffice2003 + 2007互換パックという激烈な年代物。
これをいきなりOffice365まで引っ張りあげるのは至難の業だし、そもそも私自身まだOffice365を使ったことが無かったので無難にボリュームライセンスに逃げてしまいました。

先々はOffice365に更新すべく、とりあえず自宅でOffice365 Businessの個人利用からはじめてみています。

Office2016のボリュームライセンスはマイクロソフトボリューム ライセンスサービスセンターでの管理になり、アクティベーション時にインターネット経由で契約しているライセンスが使用されます。プロダクトキーは情シスのみで管理しています。

クラウドのユーザーアカウント管理が結構大変

Office以外にインストールソフトでアカウント管理をしているものはほとんどありませんが、前述の通りクラウドサービスを多数利用しているためサービス毎のユーザーアカウントの管理が必要です。
ユーザーアカウント数により利用料金が必要となるサービスの場合、ユーザーの増減に合わせて契約の変更が必要です。
そうでないサービスでも、入退者に伴うユーザーの追加・削除は正確に行わないと外部からのアクセスを許してしまう可能性があります。

システム毎に利用可能なユーザーや閲覧範囲・操作権限が異なるため、利用者や設定を正確に把握するためユーザーと利用システム・権限のマトリクス等を準備しています。

「Excelの調子が悪い」(以下略

そんなExcelの不調調査とビジネス(以下略)。

本ブログ=自分の備忘録

ここまでの内容に過去記事のリンクが大量にあることからもわかるように、本ブログの記事のほとんどは自分が実際に行ったことの備忘録です。
導入計画、契約、各種保守等範囲は多岐にわたりますが、調べるとわかるものも多いです。
ただカバーする範囲が広いため、それぞれの情報は纏まっておらず個々に散在しています。

せめて自分がやったことくらいはカテゴライズして残しておきたかった、同じことで困っている人がいるのであれば調査結果を整理して公開しておきたかった、情シスとはこうした広範囲の業務に携わる機会のある職種であることを広く伝えたかった、というのがこのブログをはじめた理由でした。

…なんかこのままこのブログを辞めそうな締め方ですが、決して辞めませんのでご了承ください。

 

 

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